品質の特性

すべてのワインの芳香には4種類の基本的なカテゴリーがあります。即ち、それは果実、アルコール、酸味、甘味で す。バランスのとれたワインは、その品質にとって決定的に重要です。それは4つの要素がバランスのとれた割合にな っていることに基づいています。

果実:

どのワインにも、多少、果実の味がします。果実はジューシーで、新鮮 で、その種類は明確です。ラズベリーを食べている感じがします。しかし 、果実の味がしばしば複雑で、異なる種類の果実を思い起こします。 もしかするとリンゴ、マルメロ、メロンのすべてを同時にです。発酵の過程 でアルコールを混ぜたワインは、スルタナ、イチジク 又はオレンジピールの ような乾燥果実の味がすることがよくあります。ビンを長い間ねかせてあ るワインは、特定の果実の味がしないことがあります。

アルコール:

アルコールのないワインは考えられません。アルコールは発酵の際に生じます 。酵母はブドウの果汁に含まれた糖分に反応します。その結果がアルコー ルになるのです。アルコールはワインに密度と度数を与え、バランスと口当た りにとって重要です。アルコールはワインをエレガントに熟成させたり、さらに 快適な気分(適度の飲料の際)にしてくれます。

酸味:

すべてのワインには、香りと耐久性を改善するために酸味が必要です。酸 味が果実の香りや、アルコール度や、場合によっては残存した糖分に対し てバランスをとるのです。ワインにアルコールと糖分が多いほど、バランスをとる ために酸味が必要とされます。しかし極端な酸味は避けた方がよいでしょう 。デザートワインのような、糖分の多いワインは、飲酒する際に気にならな いほどの酸味が必要です。

甘味

ワインを甘口にすることはできますが、一方でその必要はありません。酵母にゆだねると、それは通常果汁に含まれた糖 分を完全にアルコールに変換します。糖分のないワインがtrocken(辛口)と呼ばれています。しかし、多くの辛口のワイン には少量の糖分を含んでいます。

他の味付け

オーク:

オークの味覚のするワインの場合、それはもとより新しいオークの樽 の中で熟成されたものです。新しいオークの香りは取り違えることは ありません。第一にそれはバニラ(これはブドウが樽の木から摂取す る物質の一部です)ですが、 トーストした可能性もあります。木樽は水分を漏らしませんが、空 気を通してしまいます。酸素のこの蓄積がワインを熟成させるので す。

タンニン:

タンニンは紅茶を飲む際に、歯肉に付着する物質です。ワインにおいてもそれははっきりとした兆候があらわれます。 特に、長い熟成をした新種の赤ワインがそうです。タンニンはワインをより良く熟成させます。ほとんどタンニンのない 赤ワインは、早めに飲むべきでしょう。

年数:

どのブドウにも生育の段階があります。それは、青春期、成熟期、そして 老年期です。成熟とともに芳香は変化します。ブドウは成育し、老年 期に達するまで品質は向上していきます。しばらくの間、この品質を維 持して、その後は衰退していきます。少なからぬブドウが、この品質のい い期間に1年ないし2年を必要としますが、中には50年を必要とするも のがあるかもしれません。最上の成熟期は、一部は味覚の好みの問題 です。

腐敗したワイン

ワインが悪くなるまったく単純な理由は、酸化作用の可能性があります。ほとんど果実や新鮮さがなく、時に褐色 の色になる原因は、空気の混入によるものです。大切なのは腐敗したワインのにおいを認識して、それが他の芳香 と混同しないことです。ワインには新鮮な味覚とにおいがなければなりません。ワインがかび臭かったり、気が抜けてい たり、汚水のようなにおいがある場合、それは悪くなっています。普通は、ワインが悪くなっているかどうかを確かめる のに、すぐにおいをかいでみます。しかし、悪いワインで病気になることはありません。ワインの味が悪いだけなのです。

品質

品質はこれまで述べてきたことの全体です。すなわち、それは果実、酸味、アルコール、甘口、または辛口、オーク、 タンニン、成熟です。上質のワインには、これらの構成要素がバランスよく配分されてあります。もっとも上質のワイン は常に凝縮しており、けっして水っぽかったり、希薄な味がすることはありません。ワインの真のテストは、それを飲み 干したいかどうかにあると語る批評家もかなりいます。ワインは飲むためにあるので、賞をもらうためにあるのではない ことをお忘れなく。